丁寧で繊細な仕事をする板前さんは、包丁の向きが常に同じです(切先がまな板に対して直角)。
でも、実は大事なのは立ち方です。包丁の向きは立ち方が変われば勝手に変わります。
板前さんってかっこいいなーと思うのですが、とってもリラックスしているのがよく分かりますよね。そのリラックス、指の先までのその柔らかさを作っているものこそが立ち方にあります。
切先がまな板に対して直角に向くとき、立ち方は半身です。
半身をとっているのに切先があちこちに向いているのであれば、その身体は捻れているということ。その捻れは食材にも伝わります。
長持ちする身体に欠かせないことは、立つこと、座ることの中にあります。肩凝りや腰痛、身体の捻れや歪みからくる婦人科系のトラブル、頭痛や吐き気、うつ病などは、マッサージや整体にどれだけ行ったところで、薬をどれだけ飲んだところで治りませんよ。
もし、私の大事な家族がそのようなトラブルを抱えていたら、私は身体を根底から使い直すために一緒に身体を動かします。もし、大事な親友が精神的なトラブルを抱えていたら、私は一緒に座ります。